顎変形症(外科的矯正治療)
2018/01/30

- 顎変形症とは、受け口(下顎前突)や出っ歯(上顎前突)のなかで、あごのずれがとても大きく、歯だけを移動する通常の矯正治療だけでは十分な改善が期待できない場合やあごの左右へのずれによって顔がゆがんで非対称になっているような場合の総称です。
このような場合には、通常の矯正治療に、あごの骨を手術で切り離して移動する外科治療(顎矯正手術)を併用した外科的矯正治療を適用します。
- 一般的な外科的矯正治療においては、手術前後の矯正治療、顎矯正手術のための入院治療のいずれも健康保険の適応となります。 顎矯正手術には2~3週間の入院と全身麻酔が必要です。
- ほとんどの手術は口内法(口の中からの手術)で行いますので、顔に傷跡が残ることはありません。
- 外科的矯正治療では、顎矯正手術を施行する前に、①術前矯正治療という矯正治療を行い手術に向けての準備を行います(0.5-1.5年)。②顎矯正手術では、手術の1-5日程度前に入院します。全身麻酔下における顎矯正手術後は、1-4週間(手術方法によって期間は異なります)の入院が必要です。手術後1-4週間はお口を開けることが制限されるため、十分に噛むことができません。退院後にしっかりとリハビリテーションを行う必要があります。そのために③術後矯正治療を行っていきます(0.5-1年間)。外科的矯正治療が終了した後は、④移動した顎の位置や歯の位置がしっかりと安定するように保定装置を使用しながらメインテナンスを長期的に行います(約5年間)。
- 当診療所は、指定自立支援医療機関ならびに顎口腔機能診断施設を満たした医療機関ですので、外科的矯正治療に関わる矯正治療について健康保険が適応されます。術前・術後の矯正治療費、顎矯正手術費ならびに入院費等を全て含んだ治療費の目安は約50~60万円です。また、高額療養費制度も適応されるため、一定額以上の支払われた医療費が返還されます。
下顎骨の側方への偏位を伴う骨格性下顎前突症
主訴: 下あごが突き出ているのを治したい
診断: 下顎骨右方偏位を伴う骨格性下顎前突、顎変形症(30歳)
使用装置: 上下顎マルチブラケット装置
動的治療期間: 1年7か月
費用: 「健康保険適用」自己負担額 約25万円(矯正治療のみ)
リスク・副作用:親知らずの抜去が必要、丁寧な歯磨きが必要、全身麻酔下での顎離断術が必要、一般的な歯科矯正治療に付随するリスク
「治療開始前」30歳5ヶ月

【術前矯正治療中】

【顎離断術直後】 31歳5ヶ月

【術後矯正治療中】

「治療終了後」 32歳0ヶ月
